先日のご相談者のお話。個人が特定されることの無いように事実とは少し変えてありますが、状況としては現実そのものです。

現在、50歳代後半。昨年に勤務先の倒産により失業。その後、100社近くに履歴書を送ったものの全く成果無し。正社員の仕事を探しているわけではなく、パートでの短時間の仕事でも良いと言っても駄目だとのこと。生活保護を受けることも考えたが、親族にはどうしても知られたくないので申請を断念。

そんな状況のため、クレジットカードのショッピング・キャッシングの返済が半年以上滞ってしまっています。返済どころか生活も成り立たないような状況ですから、自己破産するしか方法はありません。法テラスの民事法律扶助を利用することで、裁判所提出書類作成の司法書士費用を立て替えてもらうことにしました。

これにより、事前に費用を用意することなく、司法書士に依頼しての自己破産申立が可能となりました。しかし、自己破産し、免責許可を得るのは問題ないとして、その後の生活をどうするのか。生活保護の不正受給が社会問題になっていますが、必死で仕事を探しても働けない方々も現実に多くいらっしゃるわけです。

仕事を選ばなければ何とかなるはずだ。つい、私もそう思ってしまいがちですが、とくに中高年の方がいったん職を失ってしまうと、再び仕事を見つけるのは極めて困難な状況があるようです。不況のせいもあるでしょうが、日本の社会システムそのものが大きな問題を抱えているのも間違いないでしょう。

これからの日本のことを考えると暗澹たる気持ちになってしまうこともあります。それでも、司法書士としては、少しでも困っている方のお役に立てるよう一つ一つの業務をこなしていくしかありません。

借金の問題は、司法書士に相談することできっと解決できます。上記のとおり法律扶助により司法書士費用を立て替えてもらうこともできます。もう駄目だと諦める前にまずはご相談ください。

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