1.不動産贈与登記とは

2.必要書類(贈与による所有権移転登記)

2-1.登記義務者の所有権登記名義人表示変更登記が必要な場合

2-2.贈与者(登記義務者)のご本人確認について

1.不動産贈与登記とは

所有している不動産を無償でゆずり渡し、名義変更(贈与による所有権移転登記)をするのが、不動産贈与登記です。多くの場合、相続対策の一つとして、自らの生前に相続人へ贈与をするために行われるものです。

自身の生前に贈与を行う(生前贈与)ことで、自らの意志により確実に財産を引き継くことができますが、贈与税などの負担について事前に良く検討することが大切です。贈与税は、相続税に比べて基礎控除の額が少ない上に税率が高いため、税額が非常に高くなることあるからです。

たとえば、1,000万円の不動産を生前贈与すると177万円もの贈与税がかかります(暦年課税で、特例税率の場合)。これに対し、相続では基礎控除の額が大きいため、相続税がかかるケース自体が少なく、また、相続税がかかるときでも税率が低いことから、贈与の場合に比べて支払うべき税額が大幅に少なくなる場合が多いのです。

けれども、贈与の場合であっても、夫婦間で居住用不動産を贈与したときの配偶者控除や、相続時精算課税を利用することで、税金の負担を大幅に減らせるケースもあります。また、上記以外にも、贈与税の基礎控除額(110万円)をうまく利用することで、相続税対策につながることもあります。

2.必要書類(贈与による所有権移転登記)

不動産の贈与による所有権移転登記で、最低限必要な書類は次のとおりです。

1.不動産の登記済権利証(または登記識別情報通知書)

2.贈与者の印鑑証明書(発行後3ヶ月以内)

3.受贈者の住民票の写し

4.固定資産評価証明書(登記をする年度のもの)

この他に、登記原因証明情報、および司法書士に登記を依頼する際には、司法書士への委任状が必要ですが、どちらも司法書士が作成したものに署名押印をいただくことになります。

固定資産評価証明書は市役所(東京23区の場合は都税事務所)で取れますが、まずは固定資産税の納税通知書をお持ちくだされば、登記費用のお見積もりは可能です。

2-1.登記義務者の所有権登記名義人表示変更登記が必要な場合

登記義務者(贈与者、現在の所有者)の登記簿上の住所が、印鑑証明書に記載されている住所と異なる場合、贈与による所有権移転登記に先立ち、所有権登記名義人住所変更の登記をしなければなりません。その際は、住所変更の経緯が分かる住民票(戸籍附票)が必要です。

また、婚姻等により登記義務者の氏名が変わっている場合には、贈与による所有権移転登記の前に、所有権登記名義人氏名変更の登記を行います。このときは、氏名変更を証する登記原因証明情報として、戸籍謄本等が必要です。

2-2.贈与者(登記義務者)のご本人確認について

贈与者の方については、運転免許証、パスポート、住民基本台帳カード(住基カード、写真付き)等をご用意いただいた上で、司法書士によるご本人確認をさせていただきます。また、登記申請の必要書類(登記原因証明情報、登記申請委任状)への押印は実印によります。

不動産贈与登記申請書・委任状の記載例はこちら