相続登記の必要書類

遺産分割協議による相続登記の必要書類について解説しています。個々のケースによっては他の書類が必要となることもありますので、くわしくは司法書士までお尋ねください。松戸の高島司法書士事務所では、相続登記の無料相談・お見積もりを承っています。

1.相続登記の必要書類(遺産分割協議による場合)

1-1.被相続人(亡くなられた方)に関するもの

被相続人の出生の記載のある除籍(改製原戸籍)謄本から、死亡の記載のある戸籍謄本等に至るまでのすべてが必要です。相続人がご自分で取得するのが難しいときには、司法書士にすべておまかせいただくことができます。

被相続人の亡くなられた旨の記載がある住民票(除票)です。本籍地を省略しないでください。なお、亡くなられてから5年が経過していると、除住民票が取れないこともあるので、その場合にはご相談ください。

住民票の除票及び戸籍の附票の除票の保存期間が延長されました

住民基本台帳法施行令の一部改正(令和元年6月20日施行)により、平成26年6月20日以降に消除または改製された住民票の除票および戸籍の附票の除票の保存期間が5年から150年に延長されました。ただし、同施行令の施行日が令和元年6月20日であるため、5年前の平成26年6月19日以前に消除または改製された住民票の除票および戸籍の附票の除票については、すでに保存期間が経過しているため、適用の対象外となります。

つまり、現在では平成26年(西暦2014年)6月20日以降に消除または改製された住民票の除票および戸籍の附票の除票の保存期間は150年になっているので、被相続人が死亡したのが平成26年(西暦2014年)6月20日であれば、その後150年間は住民票除票が取得できるわけです。また、戸籍の附票の場合には、被相続人の死亡後でも同籍の存命者がいる限り消除されないので、被相続人の死亡が平成26年(西暦2014年)6月20日より前であっても取得できる可能性があります。

1-2.相続人に関するもの

不動産を相続される方だけでなく、相続人全員の戸籍謄本が必要です。相続開始後(被相続人の死亡後)に取得したものでなければなりません。同じ戸籍に入っている方がいらっしゃる場合、別々に取る必要はありません。

住民票は本籍の記載が必要です。

相続人全員が、遺産分割協議書に署名および実印で押印し、印鑑証明書を付けます(不動産を相続する方については、印鑑証明書が不要なときもあります)。

1-3.相続する不動産に関するもの

相続登記の手続きで、登記済権利証は使用しません。けれども、相続登記をおこなうべき不動産を確認するため、できる限り登記済権利証(または、登記識別情報通知書)をお持ちいただいております。

不動産所在地の市町村役場(東京23区では都税事務所)で取れます。登記申請と同一年度のものが必要です。

相続人により固定資産評価証明書を取る場合、被相続人との関係が分かる戸籍謄本およびご本人確認書類などの提示を求められるはずです。また、登記申請に使う旨を係の人にお伝えください。

なお、固定資産税の納税通知書(不動産の評価額が記載されているものに限ります)をお持ちくだされば、固定資産評価証明書がなくてもお見積もりは可能です。

1-4.その他

相続人の全員が署名し、押印(実印)した遺産分割協議書が必要です。通常は司法書士が作成したものに、相続人全員の署名押印をいただいています。

遺産分割協議書の記載内容に誤りがあると登記ができないことがあり、その場合、相続人全員による再度の署名押印が必要になるためです。ご自分で遺産分割協議書の作成をする場合にはご注意ください。

相続人中に、未成年者や成年被後見人がいる場合は、家庭裁判所で特別代理人を選任してもらう必要のあるときがあります。特別代理人選任の手続きも司法書士にご相談ください。

2.相続登記に必要な戸籍謄本などについて

相続登記をするには、被相続人(亡くなられた方)の出生から、死亡に至るまでのすべての戸籍謄本(除籍謄本、改製原戸籍謄本)が必要です。これは、被相続人の子どもの存在のすべてを明らかにするためです。

被相続人が再婚していて前妻(または、前夫)との間にも子どもがいる場合、その子どもも相続人の1人です。また、結婚していない相手との子ども(婚外子、非嫡出子)であっても、認知していれば相続人となります。生まれてから死亡するまでの全ての戸籍謄本等があれば、これらの子どもの存在がすべて判明します。そこで、相続登記をするには、このように数多くの戸籍謄本等が必要となるのです。

3.直系尊属(父母、祖父母)、兄弟姉妹が相続人の場合

被相続人の直系尊属(父母、祖父母)、兄弟姉妹が相続人になる場合、子ども(または、その代襲相続人)が相続人となる場合にくらべて、さらに多くの戸籍謄本等が必要となります。兄弟姉妹が相続人となるのは、被相続人に子ども(または、その代襲相続人)、直系尊属(父母、祖父母)が誰もいない場合に限られます。それを証明するために、多数の戸籍謄本等が必要となるわけです。

このような場合、相続人がご自分で戸籍謄本等を集めるのは非常に大変なので、司法書士が代わってお取りするのが通常です(司法書士には相続登記などの業務に必要なときには、ご依頼者に代わって戸籍謄本等を取得する法律上の権限があります)。

関連情報

相続登記に必要な戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

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